離れの増築は母屋との関係性がテーマの1つ。今回、最初から一緒に計画したのかと思うほど母屋との調和が取れた離れを設計したのは、東京と和歌山を拠点に設計活動を行う「icai architects」の猪飼洋平さん。ストーリー性のあるデザインや楽しい居心地の魅力に迫る。
この建築家に
「Slur House」はコンパクトな平屋の離れ。母屋(写真左)の方に寄り添うような佇まいが微笑ましい。写真は南の庭から見た外観。庭は母屋と共用でき、バーベキューなども気軽に楽しめるように土間コンクリートで仕上げた。将来はウッドデッキを張ることも想定している
南側の庭からの外観は、母屋(写真左)と「Slur House」の2棟で1つの風景が完成するようにデザイン。建物のフォルムや屋根の形状、外壁の色などで母屋の特徴を引き継いだ「よく似ているけれどちょっと違う」デザインは、まさに親子のよう
上空から見た母屋(写真左)と「Slur House」(同右)。屋根の棟木を中心からずらし、互いに寄り添うような印象に。つかず離れずの親子のほどよい距離感を感じさせる佇まいだ
写真手前から母屋のある西側(写真奥)に向かって、地窓→掃き出し窓→腰高窓→高窓と、窓の位置が徐々に高くなっていく。「母屋に近づくにつれて高くなる窓配置で、寄り添うような家族の関係性を表現しました」と猪飼さん
窓から風が入ると透け感のあるレースカーテンも優しくそよぐ。ピンクと白のグラデーションは、テキスタイルデザイナーによる手染めで製作。庭の緑や床のフローリング・現しの木梁などに馴染むナチュラルで上品な色合いだ
カーテンはテキスタイルデザイナーにオーダーし、お子さんの好きなピンクをベースにしたグラデーションカラーで手染めのオリジナルを製作。シャッターを備えた掃き出し窓はレースカーテンですっきりと見せ、地窓は厚手の生地とするなど、窓の個性に合わせて素材や仕様を選び分けた
高窓に近いロフトは床の色をカーテンとリンクさせ、ピンクのタイルカーペットで仕上げた。天井が高い部分は大人が腰かけられる高さがあり、座って楽器を練習したり、プロジェクターで壁に投影した映画をここから鑑賞したりと、さまざまな過ごし方ができる








