東京都大田区に、築44年のマンションをリノベーションした一室が誕生した。丘の上に建つため眺望は抜群だが、建築当時の構造やレイアウトのままでは使い勝手に問題がある物件。対策として考えられたのが、曲面を多用したフルリノベーションだ。外の光と緑を室内に取り込み、快適さを追求したこの作品をご紹介しよう。
この建築家に
低く横に長い窓が景色を切り取っているように見える開口部。その景色と光を最大限に活かすために採用された、窓の上の曲面と窓の下の小上がり。美しさだけでなく、部屋の奥まで光と外の色を引き込む効果を狙った
窓の上の曲面は銀色に塗られ、光と緑や空の色を反射して室内に取り込む
すぐ外のあふれる緑と対比し、異なる世界観を作るために塗られた壁や柱。室内に飛び出している梁(写真右上グレー部分)はそのままだと目立つので、梁と同じ高さまで隣の天井を下げて違和感をなくしている
リビングの入口側(写真奥)を横切る梁にあわせ、隣接する入口側の天井は同じ高さに。梁が目立たなくなるだけでなく、入口側とリビングの空間を切り替える効果もある
造作キッチンは対面カウンター付き。サイクロイド曲線が採用されている。奥様の希望でキッチンは暗めの配色。キッチン・リビングの天井は内装を取り払った躯体なので、フードや照明を取り付けるためのキッチン用天井を設けた。上部空間が低くなり、落ち着く効果も生まれた
キッチンカウンターの吊り下げ天井に、プロジェクターが設置されている。ソファ側に広がる壁面に投影し、スポーツや映画などを見るのが中島さんのお気に入り。ニュースなど通常の番組を見るためのテレビもキッチン側の壁に設置されている
眼前に広がる緑を美しく映し出す、対面カウンター。天板は人造大理石に見えるが大判タイル製だ
手洗い・浴室・トイレが集まり、動線に配慮された水回り。このエリアもすべて造作家具だ。手洗いの天板は対面カウンターの天板を作った時の端材。同じ素材なので統一感も感じられる。配色は汚れが目立たず、落ち着いた空間とするためにグレーで統一した
将来、子ども部屋として使用することを想定した廊下側の部屋。他の部屋と同じく、曲面と柱の塗装が施されている。寝室と異なり、色は明るいピンク。窓から入る光が少ないため、明るい間接照明の光が曲面沿いに広がるように計算されている








