会社を手放し、人生の新たなステージへ踏み出そうとしていたIさん。求めたのは、音楽スタジオを備えた別邸だった。動画撮影も演奏もできる本格的な設備、仲間が集まる場、そしてサウナまで。設計を託されたのは、茨城県で活動する建築家・江ヶ崎雅代さん。江ヶ崎さんは「機能を満たすだけでは不十分」と考え、人生に彩りを与える空間を目指した。壁に覆われた外観からは想像もつかない世界が、その内側に広がっている。
住宅だけでなく店舗やオフィス、幼保施設や宿泊施設等、様々な建築&空間づくりを行っています。 用途や規模も様々、空間の雰囲気やテイストも様々です。 クライアントと密にコミュニケーションをとりながら、使い手の記憶に残るような素敵な空間を目指して、きめ細やかなデザインを積み上げていきます。
建築家の詳細
青系のモザイクタイルを敷いた水盤に、植栽ますが浮かぶような構成。Iさんが当初から希望していた白樺が植えられ、成長すれば2階の窓からも緑が望めるようになる。焚き火を囲めるテーブルセットも置かれた。
天に昇っていくような階段室。上部を塞がず大きな窓とすることで、光が降りてくる。単なる動線ではなく、ホールとして空間化された。階段にゆとりを持たせたいという考えが、2階建てを提案した理由のひとつでもある。
55.59㎡の音楽スタジオは、リビングとほぼ同じ広さ。シアタースペースにもなるよう、大きなスクリーンと上部にプロジェクター、前後にスピーカーを配置。ドリンクホルダー付きの赤いシートは、Iさん自ら手配した映画館の座席そのものだ。
各種楽器が揃えられたスタジオは、バンド演奏が可能な防音性能を確保。設計段階から専門の音響工事会社が入り、吸音材の仕様から配管・配線までを一体で計画した。天井は折り上げとし、吸音の造作を組み込んでいる。
スタジオに隣接するコントロールルーム。ガラス越しに演奏の様子を見ながら、ミキサーとパソコンで音源制作や配信作業が行える。
床は1階・2階ともに600角の磁器質タイル。土足でスタジオと行き来する前提のため、フローリングは採用していない。白い壁は調湿効果のある機能性塗料で仕上げた。
リビングの一角にあるワークスペースを目隠しするように、壁を設け緩やかに仕切った。こうすることで、収納も生まれ集中して仕事がこなせる。敷地の隅切り部分には、テレビを置いた。
空間の広さに負けないキッチンにしたいというIさんの希望を受け、江ヶ崎さんがメーカーやシリーズ、価格帯を整理して提示。そこからIさん自身が選定した。全館空調はダクトレス方式を採用している。
本格的なウェイトトレーニングが可能な設備を導入。床には重い器具を置いても支障のないマットを敷いた。思い立ったらすぐトレーニングでき、Iさんも「作ってよかった」と語る。
ホテルライクにまとめた洗面まわり。浴室の隣には、サウナも設けた。
2階のテラスは、サウナの外気浴スペースに。ガラス天井があるため雨に濡れず、眩しいときにはオーニングを閉じられる。壁に囲まれているので、誰にも邪魔されることなく「ととのう」時間を過ごせる。
住宅だけでなく店舗やオフィス、幼保施設や宿泊施設等、様々な建築&空間づくりを行っています。 用途や規模も様々、空間の雰囲気やテイストも様々です。 クライアントと密にコミュニケーションをとりながら、使い手の記憶に残るような素敵な空間を目指して、きめ細やかなデザインを積み上げていきます。
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