自然豊かな屋久島で、お施主さまが深く自然を楽しむ場をつくりたいと購入したのは、既存の建物が点在する広大な敷地。建築家の石さんは、新築かリノベーションかの判断も含め、敷地が持つ2つの異なる魅力をそれぞれ生かしながら、住居、ヨガなどのアクティビティスペース、ゲスト棟を実現した。
この建築家に
左下、森に囲まれた白い建物が「RETREAT HOME」。まるで元からそこに存在していたかのように、大自然に溶け込んでいる
中央の大きな建物が「陽」エリアにある「RETREAT HOME」。建物の右には「陰」のエリアが広がっている。主寝室と浴室は右端に計画し、生い茂る緑と川が流れる音など、自然をより近くに感じられるようにした。RETREAT HOMEの奥、黒い三角屋根の建物は「GUEST PAVILION」
庭側から見た「RETREAT HOME」外観。建物はRC造。この地域では湿気で苔むしてしまうなど、外壁を美しく保つのが難しいという。そこで経年による変化が趣になる石壁を採用。あえて石をランダムに積んで自然な表情に。さらに大判タイルと組み合わせモダンな印象を演出した
お施主さまの生活する「RETREAT HOME」。画像奥、折れ曲がった先がゲストエリア、手前がプライベート空間。室内にははっきりとした区切りをつくり、庭側は長いデッキで一続きとした。デッキの階段にはライン照明を入れ、贅沢な長さを強調
駐車場側から見た「RETREAT HOME」。赤い木製ドアが玄関。一直線に建物を計画すると斜めになってしまうところを、折り曲げたことで出迎えにふさわしい顔を持ったエントランスにすることができた
約3.1mと天井が高い贅沢空間の「RETREAT HOME」LDK。さらに天井を折り上げた部分はモルタル仕上げ(左)にしたり、屋久島の地杉の塊を吊るしたりし(右)、室内にも屋久島らしさを盛り込んだ。ダイニングテーブル上の照明や、その後ろにあるパーテーションは石さんデザイン
「RETREAT HOME」ダイニング(手前)リビング(奥)。最奥の通路を入ると主寝室。画像左、テレビがある壁面の裏にはウォークスルークローゼットがある。床は、庭から砂や土が入り込んでも掃除がしやすい、石目調のタイルを採用した
「RETREAT HOME」LDK。生活に必要な要素はランドリー以外こちら側にまとめているため暮らしやすい。ダイニング・キッチンとリビングを緩く仕切るパーテーションはお施主さまのアイデア。絵画のようなアイアンのラインにテーパー加工をしたガラスをところどころに入れた
「RETREAT HOME」玄関。高さ2.7mの木製ドアが出迎える。雨よけに奥まらせ、開口と庭で明るさを確保した
「RETREAT HOME」LDK。右の壁面は、外壁と同じ大判タイルを採用した。右側がそばを流れる川の上流にあたり、万が一の災害時は土砂が流れてくることから、窓は上部にのみ設けている
「RETREAT HOME」キッチン。「クラシックとモダンを掛け合わせたデザイン」と石さん。お施主さまのご要望に細やかに対応し、デザイン、造作した。移住の計画もあることから、壁面いっぱいに棚を設けるなど収納力も抜群
「RETREAT HOME」洗面(左)浴室(右)。洗面の鏡には主寝室の様子が映っている。浴室の窓の外は「陰」エリア。窓を開ければ緑と水の香りだけでなく、そばを流れる川の水音も聞こえる
ヨガやイベント、セミナーなどを行う「MEDITATION PAVILION」は「陰」エリアに計画。既存の建物をリノベーションして梁を現しに、また床や壁なども一新した。外は手つかずの自然が広がる。画像左、ミラーのエッチングは島内加工できなかったため、他県で加工し運び入れた
リノベーションで完成した「GUEST PAVILION」。右の壁は木々が鬱蒼と茂る森の中の視界を表現した
ジア3大デザイン賞の一つに数えられる「K-DESIGN AWARD 2026」において、上位1.2%の作品に贈られるGOLD WINNERの受賞という形で、国際的にも評価された































