「単なる事務所ではない、人とコトが交わる場所を」そんな明確な意図のもと、元クリニックをリノベーションして誕生したオフィス「SOGEN」。コンクリート現しの空間に、緻密なディテールとオリジナル家具が調和する。単なる仕事場ではなく、自社ショールームでもあり、さらには人々の交流の場として、開設から2年半でのべ500人以上が訪れ、新たなプロジェクトや出会いを生み出してきた。
ワークスペースには図面をストレスなく広げられるよう、140㎝幅で設計されたオリジナルデスク。天板にはラワン材を採用した。他の木部とのトーンに合わせるため、塗料メーカーに調合サンプルを何パターンも作成してもらったといこだわりよう。
打放しのコンクリートとオリジナルディテールが交差するワンルーム。椅子は高いデザイン性と、長時間のデスクワークを支える座り心地を高い次元で両立させたVitraの「フィジックス」。国内外のメーカーの椅子を調べ、数多くの選択肢を比較検討した末の選定である
デスク上を照らす照明もまた、宮城さんによるオリジナルデザイン。調光調色の機能と黒皮鉄と鉄錆染色を施した木を組み合わせたプロダクト。
ミーティングスペースは、床に杉の間伐材フローリングを採用し、鉄錆染色を施した上からさらにオスモの塗装を重ねることで、奥深い質感を表現した。木と鉄が美しく融合したオルタナティブテーブルをオーダーメイドし、端正な秋田木工の椅子と組み合わせている。
必要に応じて空間を仕切って個室化できるよう、ウェーブ加工を施した美しいレースのカーテンを設置。色味はエントランス付近のタイルに合わせたアースカラーを選び、空間全体の色調を整えている。
ミーティングスペースの上の照明は、デザインは同一なものの、鉄部は酸洗いのうえ蜜蝋でコーティングし、ワークスペースの照明と風合いを変えた。
キッチンエリアは、ステージのような存在感を放つ。床は円を描くように美しくタイルが敷き詰められ、カウンターの杉板にはやはり鉄錆染色が施されている。
ベージュの左官仕上げで包み込んだキッチンは、コンクリートの無機質な空間に柔らかな温度を与える存在。日常のワークスペースとしてだけでなく、食を介したイベントや交流の中心として機能している。








